シロシビンセラピー:メンタルヘルスに対する新たなアプローチ

最近、アメリカのみならず、世界各地でサイケデリックセラピーに関心を持つ人々が増えてきました。その中でも、シロシビンは特にオレゴンでの合法的なセッションが認可され、昨年から実施されていることもあり、非常に注目されています。

オレゴン州の法律のもとでおこなわるシロシビンセッションはレクリエーション目的ではなく、認可されたシロシビンサービスセンターで、また州認可のトレーニングを受けたファシリテーターのガイドのもとで、セラピーのための使用が認められています。なぜなら、シロシビンはアメリカでは認定薬物の一つであり、その使用には厳格な制限があるからです。また、シロシビンの使用にはリスクも伴います。そのため、訓練されたファシリテーターの下で行われることが義務付けられています。

アメリカでは、メンタルヘルスの問題を抱える人々が増加しており、10人に1人が何らかのメンタルヘルスの課題を抱えているとされています。このような状況の中で、シロシビンセラピーは新たな可能性をもたらす可能性があり、実際、シロシビンを用いたセッションは、心理的な問題に取り組む手段として現場のセッションを行う中で、非常に効果があると感じています。

シロシビンセラピーの研究は、様々なメンタルヘルスの問題に対して効果があることを証明しています。うつ病や不安障害、PTSDなどの症状に対する改善や死に対する恐怖の軽減などです。これは、シロシビンが脳内で神経回路を修復し、新たな視点や洞察をもたらすことで、心理的な問題にアプローチする力があること、そしてそれは、私も軽い気持ちで扱うことはできない、クライアントにとって人生におけるとても重要な経験になるということを受け止めながら、日々違うセッションに立ち合わせていただいています。

私が受けたトレーニングでは100時間以上に及ぶ座学の講義だけでなく、40時間のプラクティカム(自身もシロシビンや他のサイケデリックセッションを受け、その体験を咀嚼し、個人のセッションに生かすための実習)と同じく40時間の実習(実際のクライアントのシロシビンセッションに同席して、シャドーイングし、実地で学ぶ)を通じて、セッション中のクライアントの心の動きやニーズを、直接クライアントから学ぶことができました。

また個人セッションでは、個々人が深く心の奥に旅をしていく過程で、素晴らしい体験になるためのセーフティーな場を提供するために必要なことを学んでいきます。またその後のより良い統合のために、注意深くその時に応じたニーズに応えられるように、自分が行動できるように、自身の心を整えていく大切さを非常に感じています。

シロシビンセラピーは世界でも始まったばかりの段階で、次はコロラド州へと発展していく過程にあります。まだサイケデリックの薬物自体への誤解とそれに対する危険性も含め、人々の理解を得ていくための段階にあります。しかし、そして心の深層と脳科学の分野で、この研究は急速に進んでおり、そして何よりクライアントの体験を通じて、その有用性と安全性を伝えて行ければと思っています。私が仕事の中で体験し、また座学と実習プログラムの中でシロシビンについて学んだことをこれからもお伝えしていきたいと思います。


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