マイクロドーズとは、シロシビンマッシュルームの通常のドーズ(一回の使用量)の10分の1、あるいは20分の1の量を摂取することを言います。私がセッション時にクライアントの方に食べていただくマッシュルームの量は、シロシンの含有量ですので、20mgから50mgとカウントしています。それは、乾燥キノコの重量に換算すると、およそその10倍ほどになりますので、マイクロドーズは、乾燥マッシュルーム0.2gから0.5gといえば体感的に理解できると思います。
通常のシロシビンセッション時に食べていただくハイドーズのマッシュルームの量は、その方の体重や、耐性にもよりますが、シロシビンが20mgから40mgほどの量で、およそ、20ミリグラムほどから、多くの方は幻覚作用を感じ始めます。
マイクロドーズとはその10分の一ほどを毎日少量ずつ摂っていきます。この量でシロシビンは私たちに、全く幻覚作用を及ぼしたりはしません。車の運転や、通常の仕事に差し支えることなく、通常の日常の作業を行うことができるのです。そして続けて摂ることによって、脳のニューロプラスティシティが働くと言われています。
現在欧米では、マイクロドーズについて、学術論文がいくつも発表されており、その効果が一般にも知られるようになってきました。とても小さい変化なので、数値を測ることが難しいものですが、こちらの論文では、その精神に与える効果の実験結果が明らかになっています。
ではマイクロドーズとはどんな時に使われるのでしょうか?
マイクロドーズは、自身の創造性を高め、仕事の生産性を上げるために使っていらっしゃる方が多くおられます。しかし、オランダのマイクロドーズインスティテュートのHein Pijnnakenさんによれば、仕事の生産性が上がるのは副作用であって、精神的に落ちている時には何も手につかなかったり、仕事の時にも集中できないものですが、それが改善されるので、その副作用で仕事の生産性が上がるのだと話していました。アメリカでは、女性のPMSや更年期障害などに多く使われています。またうつや、気持ちの沈みに対して使われる方が多く、また飲酒依存の方が、お酒を飲まなくても良くなるなどの話を聞きます。
毎日が少しづつ良くなる
シロシビンマッシュルームはオレゴン州では現在、非合法化が施行されているので、私自身も日常生活の中に取り入れています。通常4日摂って3日休むというスケジュールで取っていますが、ジェームスフェタミンが提唱しているのは、一日取って2日休むというスケジュールになります。どちらにしても毎日取るのではなく、耐性ができないように少しづつ休みながら取っていく、このマイクロドーズをおよそ1ヶ月ほど続け、自分の変化を顧みて、体の声を意識深く聞き、2週間ほど休み、その後また一ヶ月続けるというプログラムが良いとされています。調子が良ければそこで止めるのがベストです。
ポートランドのシロシビンサービスセンターではマイクロドーズのセッションも行なっています。毎日あるいは、3日に一回ほど通わなくてはならないので、お近くにお住まいでないとサービスを受けることは難しいですが、小さい子供のいるお母さんたちのマイクドーズのグループなどもあり、短い時間(マイクロドーズだと30分から1時間ほどサービスセンターに滞在します)サービスセンターで他のクライアントの方とゆっくりおしゃべりしたり、静かに瞑想したりしながら過ごし、より良い1日を始める、というようなセッションが行われています。
基本的に、マイクロドーズは、不安や鬱に苦しむ人がその症状の改善を試みたり、ストレスの多い日常を乗り越えていくために取られる方が多いです。また、大きなハイドーズのセッションの後に、自分の内省を深め、自己理解を促進するために利用されることもあります。
マイクロドーズは取ってすぐに、気分が変わる、というものではありません。マイクロドーズを始めた日々の生活の中で、少しづつ今日もいい一日が悔い無く過ごせた、そうゆう1日が増えていく、そしてそれが習慣化して、最後に満足を得るのが目標です。毎日の少しの変化が、日常の行動として習慣化していった時に、自分の心の統合が無理せず行えるようになる、そして、最終的には、マイクロドーズを取らなくても、良い1日を過ごすことができる、それがマイクロドーズが多くの方に支持をされている理由になります。
シロシビンマッシュルームはオレゴン州のシロシビンサービスセンターでファシリテーターと摂取するのは合法です。しかし、それ以外の場所で、ご自身でお取りになるのは、法律で罰せられる可能性があります。この記事は私の体験をお伝えするものであり、ご自身お一人で、お取りになることをすすめるものではありません。ご興味があれば、センターにてセッションをお受けになることをお勧めしています。
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